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鬼会の里歴史資料館で、日本遺産・修正鬼会のストーリーを楽しもう!

更新日2020年07月27日

毎年 修正鬼会が行われる天念寺のすぐ隣の資料館

 日本遺産『鬼が仏になった里「くにさき」』をめぐる旅程で、必ず訪れてほしいのが修正鬼会が行われている寺院(天念寺、岩戸寺、成仏寺)。中でも、赤い災払鬼・黒い荒鬼が登場して、五穀豊穣・無病息災などを祈願する天念寺の隣には、修正鬼会について詳しく知ることができる鬼会の里歴史資料館があります。
 この記事では、鬼会の里歴史資料館の見どころを紹介します。

 ≪ 鬼会の里歴史資料館の基本情報 ≫
  所 在 地  大分県豊後高田市長岩屋1152
  電話番号  0978-27-3049
  入 館 料  大人300円、子供150円
         ※20名以上は団体料金となり、大人200円、子供150円
  営業時間  4月~11月 9:00~17:00
        12月~3月 9:30~16:00
  定 休 日  毎月第2・4火曜日

シアターにVR!疑似体験もできます!

 年に一度だけの修正鬼会を知るために絶対に見ておきたいのが、鬼会の里歴史資料館の修正鬼会シアターです。天念寺の講堂を模したシアタールームの中で、臨場感のある映像・音で体感することができます。修正鬼会で使用する道具類の展示もしています。鬼会面だけでなく、僧侶が振り上げて様々な祈願をする香水棒などを展示しています。
 また、平成31年に新設したVR(バーチャルリアリティ)映像は、六郷満山の修行の風景を体験することができます。資料館の裏手に聳える天念寺耶馬に架かる無明橋を、僧侶と一緒に渡る体験もできます。無明橋の実物大レプリカも展示されています。イベント時のみの体験ですが、橋のサイズがよく分かります。

ページ【VR無明橋&実物大レプリカの公開がはじまりました!】(内部リンク)

修正鬼会シアター

無明橋の実物大レプリカ

無明橋VRの体験

歴史資料館で見られる天念寺の文化財

 岩峰に囲まれた天念寺は、六郷満山の中でも修行の寺院として発展してきました。鬼会の里歴史資料館では、天念寺の文化を深く知ることができます。
 展示室のメインは、高さ2mほどの巨像「木造阿弥陀如来立像(国指定重要文化財)」。平安時代に国東半島で作られた像とされ、岩峰中の小両子岩屋の中で長年祀られてきました。大粒の螺髪と、衣文のさばきは、古い様式を伝えており、国東半島の信仰の力強さを感じられます。
 ほかにも平成22年に川中不動の頂点から出土した陶製経筒や、吉弘鎮信が中心となって復興した大般若経など、貴重な文化財を展示しています。

木造阿弥陀如来立像

出土品の展示

おなかが空いたら食堂で食べよう!「鬼の目覚まし餅」「鬼の目そば」

 鬼会の里歴史資料館の食堂では、修正鬼会の時に僧侶が食べる「鬼の目覚まし餅」を提供しています。辛い味噌が塗ってある焼餅で、長い勤行で僧侶が眠くならないように、法会の合間に出されます。ピリッとした辛さがクセになる鬼会の里の名物です。
 また、お餅の入った鬼の目そばもおすすめです。豊後高田市は蕎麦の生産地として有名で、鬼会の里も蕎麦認定店として、店内で打ち立ての蕎麦を提供してくれます。鬼の目というのは、縁起物の餅のことです。修正鬼会の終盤では、僧侶が鬼の目に見立てた大きな餅を投げ、氏子・見学者が餅を取り合うシーンがあります。鬼は、鬼の目を取り返しに、たいまつで叩いてくるので、餅を拾った人は手でちぎって素早く分けないといけません。餅を拾った人は、縁起が良いと言われています。
 また、鬼会の里は日本遺産「くにさき」が取り組んでいる事業「おにぎりクラウドファンディング」にご協力いただいている協賛店でもあります。クラウドファンディング協賛店でおにぎりを購入すると、1個につき1円の寄附となります。クラウドファンディングについての詳細は、下記のリンクからご覧ください。

  食堂の営業時間  4月~11月  11:00~16:00
           12月~3月  11:00~15:00

ページ【おにぎりクラウドファンディングをもっと応援したい方へ 「くにさきガチャガチャを作ろう!」】(内部リンク)

ページ【おにぎりクラウドファンディング】

鬼の目覚まし餅

鬼の目そば

すぐ隣の天念寺にも行ってみよう!

火の粉を散らして御加持を施す伝統行事の舞台「天念寺講堂」

 鬼会の里歴史資料館の近くには天念寺があります。大きな横長の岩屋に伽藍が建っているのが印象的で、中世には「長岩屋」と呼ばれていました。講堂と身濯神社が並び、国東半島の神仏習合文化を、目で見て感じられる場所です。
 講堂は、年に一度の伝統行事「修正鬼会」の舞台です。この狭い講堂の中で僧侶が扮する鬼が松明を持って暴れ踊り、氏子や見学者へ御加持を施します。講堂の中には実際に利用された大松明も置かれおり、ススっぽい修正鬼会の匂いを感じることができます。

構成文化財【天念寺】(内部リンク)

構成文化財【天念寺修正鬼会】(内部リンク)

天念寺講堂(左)と身濯神社(右)

修正鬼会のワンシーン

実際に利用された大松明

川中に立つ磨崖仏「川中不動」

 天念寺の向かいを流れる長岩屋川の中にある巨岩には不動三尊立像が佇んでいます磨崖仏の正面に立ってじっくり見てみると、向かって左の制多迦童子の表情がぷっくりしているなど、微笑ましくなる磨崖仏です。
 春には桜、秋にはイチョウなど、四季に合わせて周辺の彩りも異なります。静かに流れる川に立つ磨崖仏を拝み、穏やかなひとときを過ごせます。

構成文化財【川中不動】(内部リンク)

川中不動

秋にはイチョウが周辺を彩ります

国指定名勝の岩峰に架かるアーチ橋「無明橋」

 天念寺の伽藍の後背に聳える御山・天念寺耶馬は、「天念寺耶馬及び無動寺耶馬」として、国の名勝に指定されています。高く見上げた時に見えるアーチ状の無明橋は、一帯の風景のシンボルにもなっています。
 峯入りの修行で渡ることで知られていますが、大変危険なため一般客の無明橋への登山は禁止しています。橋の上に立った時の絶景は、鬼会の里歴史資料館のVRでお楽しみください。VRでも「見晴らしがよくて綺麗」「下をのぞき込んだら怖かった」との感想をいただいています。

構成文化財【天念寺耶馬・無明橋】(内部リンク)

下から見た無明橋

上から見た無明橋

峯入りで橋の上に立つ僧侶

天念寺耶馬