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トピックス

日本遺産くにさきのマイルストーン(2021)

更新日2022年06月02日

 日本遺産『鬼が仏になった里「くにさき」』で取り組んできた事業について振り返る一里塚(マイルストーン)として、2021年の事業成果、認定時に立てた地域活性化計画の達成度(4年目)などについてご報告いたします。

【関連リンク】日本遺産くにさきのマイルストーン(2018-2020)

2021年度の事業総括

 2021年度から3年間は内閣府の地方創生推進交付金を活用し、更なる情報発信、収益・自走化に向けた取組を行います。事業は「①組織・人材育成」「②調査研究」「③施設整備」「④情報発信・普及啓発」「⑤収益化・自走化」の5項目に分かれています。

①組織・人材育成

 日本遺産くにさきの取組を持続可能にするため、計13回の担当者会議を開催し、情報共有に努めました。地域プレイヤーの見出しについても、体験プログラムのインストラクターを中心に実施しています。
 旅行商品や体験プログラムを構築するために、地域プレイヤーとの連携がしやすいように、関係各課でバラバラに取り組んでいた旅行商品開発事業(日本遺産のリトリートツーリズム、カルチャーツーリズム、アドベンチャーツーリズム)との情報共有を行うようにしました。効率よく地域プレイヤーとの連絡ができるよう目指しています。
 次の課題としては、開発した旅行商品の売り手となる団体の見出し・連携となります。

②調査研究

 豊後高田市教育委員会、国東市教育委員会では、国東半島の文化財をよりブラッシュアップするための調査を実施しています。
 2021年度には、豊後高田市では8月に「鍋山(南屏峡)名勝調査報告書」を刊行し、同内容を基礎に意見具申を行い、鍋山(南屏峡)は国の登録名勝となりました。
 また、2020年度から策定していた豊後高田市『名勝中山仙境(夷谷)保存活用計画』、国東市『名勝文殊耶馬保存活用計画』が年度末に完成し、それぞれの名勝に対する保存と活用の方針が立てられました。

【関連リンク】鍋山(南屏峡)が、国の登録記念物に登録されました!

【関連リンク】名勝・中山仙境(夷谷)の保存活用計画を刊行しました!

鍋山(南屏峡)(下:向かいの三宮神社から見た景色)

表紙『名勝中山仙境(夷谷)保存活用計画』

表紙『名勝文殊耶馬保存活用計画』

③施設整備

 天念寺修正鬼会を実施する長岩屋地区の取組として「長岩屋鬼会交流センター(愛称:鬼の館)」が完成しました。地域内外の人が地域文化を体験する施設として活用される予定です。

竣工式にて(2021.12.24)

④情報発信・普及啓発

 2021年度も日本遺産に関する文化財講座(学生対象:7回/一般対象:4回)を開催し、日本遺産の普及啓発を行いました。
 スポーツや文化等のワザを競うことを通じて、日本遺産のストーリーを知るきっかけとする「鬼んぴっく2020」を開催しました。少年野球・少女バレー・蕎麦打ち・メダルデザイン・夢一文字コンテスト・フォトロゲイニング(オニエンテーリング)などの競技種目を実施し、優勝者を「〇〇の鬼」に認定し、鬼んぴっくメダルを授与しました。
鬼んぴっくメダル・公式エンブレムは、鬼んぴっく競技種目としてデザイン公募を行い、オリジナルのものを作成しました。11月19日には、本物のオリンピアン(バレーボール元日本代表 迫田さおりさん、江畑幸子さん)をお呼びして、鬼んぴっくメダル授与式を開催しました。

国東6年選抜(少年野球競技)

真玉少女バレー(少女バレー競技)

鬼んぴっくメダル授与の様子

鬼んぴっく競技:そば打ち段位認定会

鬼んぴっく金メダル・銀メダル

アニメーションの1コマ(行進)

アニメーションの1コマ(野球競技)

 また、首都圏での情報発信事業として、12月に同じく日本遺産が所在する八王子市の商業施設「八王子オクトーレ」にて、ストーリーブックの原画展及びトークセッションを実施しました。

原画展会場の入口に揚げられている暖簾

トークセッションの様子

 普及啓発事業としては、通常の出前講座(地元小中学校や一般向け)に加え、別府大学の授業での講義・現地見学も実施しました。
 また、アドベンチャーツーリズムに関するワークショップで、高田高校生に向けたワークショップも開催しました。

小学校での出前講座の様子

ガイド養成講座の様子

⑤収益化・自走化

 2021年度からは、新計画・目標を掲げて、日本遺産事業の自走化を重点課題に取り組みました。A地元特産品を使った商品開発と、B文化財グッズの開発、Cクラウドファンディング・寄附の運営に取り組みました。
 A地元特産品を使った商品開発は、「国東半島うに醤油/国東半島マテ貝醤油(レシピ開発/パッケージデザイン)」「鬼の郷の しあわせもちもち そば粉ガレット(レシピ開発/パッケージデザイン)」「かぼすを使った生七味(レシピ開発)」「鬼棚(鬼灯新パッケージ)」「くにさきウッドプランクBBQ(フロー化)」「富来谷のジビエ(レシピ開発/パッケージデザイン)」を行いました。一部商品についてはパッケージデザイン等が残っていますが、販売の準備が完了した商品より販売を開始する予定です。
 B文化財グッズの開発では、「お互い擬態トートバッグ」「真玉海岸リレーデザインTシャツ(Design.4~9:完結)」「鍋山(南屏峡)登録答申記念Tシャツ」「ラバーコースター(残りの7種:全種完成)」「刀匠行平伝説手ぬぐい」を新たに開発しました。
 Cクラウドファンディング・寄附の運営については、新規には「真玉海岸リレーデザインプロジェクト」「鬼んぴっく2020オフィシャルパートナー募集」「遠くからでも【天念寺修正鬼会】を応援しよう」の3本を企画・運営しました。

【関連リンク】日本遺産くにさきのネットショップ「KUNISAKI PEAKS OniLINE」

国東半島うに醤油・マテ貝醤油

鬼の郷のしあわせもちもちそば粉ガレット

お互い擬態トートバッグ

鍋山(南屏峡)登録答申記念Tシャツ

刀匠行平伝説手ぬぐい

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.4)

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.5)

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.6)

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.7)

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.8)

真玉海岸リレーデザインTシャツ(design.9)

ラバーコースター(真玉谷・国見谷)

ラバーコースター(香々地谷・武蔵谷)

ラバーコースター(都甲谷・来浦谷・富来谷)

総会資料(実績部分)

定量的成果と課題

①入込客数

 六郷満山寺院の入込客数を指標として計測しています。2020年から続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、2021年の入込観光客数も減った状態で推移しました。

◆六郷満山寺院(富貴寺・真木大堂・熊野磨崖仏・長安寺・天念寺・両子寺・文殊仙寺・瑠璃光寺の合計)
 〔目標〕2023年:309,400 人
 〔2017 基準値〕 238,000 人
 〔2018 実績値 (目標値)〕 316,232 人(249,900人)〔前年比〕+32.8%
 〔2019 実績値 (目標値)〕 241,575 人 (261,800人)〔前年比〕-23.7%
 〔2020 実績値 (目標値)〕 164,506 人(274,900人)〔前年比〕-31.9%
 〔2021 実績値 (目標値)〕 142,651人(288,600人)〔前年比〕-13.3%

◆鬼会の里歴史資料館
 〔目標〕2023年:5,000 人
 〔2017 基準値〕 2,200 人
 〔2018 実績値 (目標値)〕7,076人 (2,500人)〔前年比〕+ 221.6%
 〔2019 実績値 (目標値)〕8,171人 (3,000人)〔前年比〕+15.4%
 〔2020 実績値 (目標値)〕3,153人(3,500人)〔前年比〕-61.4%
 〔2021 実績値 (目標値)〕3,223人(4,000人)〔前年比〕+ 2.2%

②ホームページ閲覧数等

 日本遺産特設ホームページやSNSの更新を継続実施しています。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、イベント等が多く開催中止になるなど、予定していた記事がアップロードできず、昨年度並みの閲覧数を確保するにとどまり、上方修正した2021年度の目標を超えることはできませんでした。
 2022年度は、サイトのリニューアルを予定しており、それに合わせてPRの取組の強化を行います。

◆特設ホームページ(ONIE.JP)の閲覧数
 〔目標値〕2023年度 150,000view 〔当初の目標〕2023年度:30,000viewを維持
 〔2018 実績値(目標値)〕 9,842 view(3,000 PV)  ※2 /8~
 〔2019 実績値(目標値)〕 43,304 view(30,000 PV)
 〔2020 実績値(目標値)〕 68,553view(30,000PV)
 〔2021 実績値(目標値)〕 67,810view(80,000PV)

◆公式SNS(Facebook+Twitter+Instagram)のファン数
 〔2018 実績値〕330+9+0=339FANs
 〔2019 実績値〕627+51+253=931FANs
 〔2020 実績値〕815+125+405=1,345FANs
 〔2021 実績値〕983+199+532=1,714FANs

③協議会の収入

 日本遺産の取組は、その一部を収益化して、自走的な取組を推進することが必要とされています。
 2021年度は文化財グッズの制作・販売に加え、谷々の特産品の開発に取り組んできましたが、まだ販売まで至っておらず、結果に反映されるのは2022年度からです。
 協議会の収入額自体は過去最多となりましたが、新KPIの達成には至りませんでした。

◆日本遺産くにさきの収入
 〔目標値〕2023年度:6,000,000円  〔当初の目標〕2023年度:1,580,000円
 〔2018 実績値(目標値)〕0円(900,000円)
 〔2019 実績値(目標値)〕約950,000円(990,000円)
 〔2020 実績値(目標値)〕約1,200,000円(1,090,000円)
 〔2021 実績値(目標値)〕約1,470,000円(2,200,000円)

◆国東半島リトリートツーリズムや教育旅行の体験プログラム購入者数
 〔目標値〕2023年:500人/年
 〔2020 実績値〕0人/年
 〔2021 実績値(目標値)〕123人/年(50人/年)